2001年8月26日
今回は昔話。
京都、大阪の境の大山崎というところに美術部のアトリエがあった。正確に言えば、大先輩の人の所有のもので、美術部が安く(月1万円の家賃で)借りていた。コンクリート打ちっ放しの広い部屋と床張りの寝泊まりのできる部屋があって、大作を描くにはこれ以上の場所はなかった。しかし、京都の街中から通うにはその気にならないと行けないし、そこまでして絵を描こうという人も少なかった。当時、先輩の横田さんがそこに住み着いていて、私も1回生の時は何度も足を運び、泊まり込んで絵を描いていたものだ。横田さんから京都のジャズ喫茶の場所を色々と教えてもらったり、浅川マキのレコードを何度も繰り返し聞いたりして、普段とは別の世界を感じることができた。
展覧会に向けて、ベニヤ板4枚をつなげて大作を描いたのもその頃だった。大きいだけがとりえで、傑作ではなかったが。
そんなアトリエも利用者が少なく、家賃も滞納して大家さんから苦情もでるようになったので、その当時の部長の後藤さんが決をとって、返還してしまった。いかに理屈をこねようとも経済的理由に勝るものはないということだ。1971年のことだ。残念なことは残念だったがどうしようもない。
大山崎の地には最近、ニッカウィスキーの創始者の山荘を利用した大山崎山荘美術館なるものができた。山の反対側の方だ。安藤忠雄設計の建物もあって、近くに行ったときにはお勧めの美術館だ。美術部アトリエもそんな歴史的建築物に・・・、なんてなるわけないな。
2001年8月20日
しばらく前に旅行エッセイスト宮脇俊三の「時刻表昭和史」という文庫を読んだところ、これが昭和の歴史と時刻表の変遷、作者の個人的回想とがからみあって予想以上に面白かったので、続いて「時刻表おくのほそ道」「時刻表2万キロ」を読んでみた。残念ながら後で読んだものはただの鉄道マニアのエッセイであったので面白さもイマイチ。しかし、鉄道旅行の面白さが頭に残っていたらしくて、この夏の休みに帰省以外にどこか旅行でもしようかという気持になった。
特にどこに行きたいというわけでもなく、山でも見に行こうかと思い、とりあえず松本市を目指して列車に乗る。本屋でガイドブックを見るとそこから上高地や黒部の方にも行けるらしい。松本市だけでは面白くなさそうだし、かといって山登りをするつもりもないので安曇野というところまで乗り継いでいく。
駅前でレンタルサイクルを借りる。するとそこのおばさんが
「停まっても自転車の鍵をかけなくていいですから」と言うので
「誰かに盗られませんか」と聞くと
「この辺で盗る人なんかいませんよ」という返事だ。鷹揚なものだ。
安曇野の田舎の中を自転車でぶらぶらと行くと、ジャンセン美術館なるものがある。どうせ観光地の客寄せの美術館だろうと思ったものの、中に入ってみると予想を上回る作品が並んでいて驚く。ジャン・ジャンセンというアルメニア出身の画家で、フランス画壇で活躍しスペインにもよく旅行に行っているらしい。スペインの感じが強い作品になっている。2回見て廻ってからカタログを購入する。作品の数は少ないもののお勧めの美術館であった。
その日は松本市に泊まった。
旅行の最終日には中央本線の上諏訪の駅前でレンタルサイクルを借りて諏訪湖の周りをまわってみる。念のために
「自転車は鍵をかけておいた方がいいんですよね」ときくと
「当たり前ですよ」と言われてしまう。諏訪湖の辺りは昔からの観光地だから観光業者も鍛えられているのだろう。
結局2泊3日の鉄道旅行をして帰宅。信州はもっと涼しいかと思っていたが連日30度を超えて暑さは変わらなかった。ふーっ、疲れた。
2001年8月4日
ことの発端は大学に入った息子がパソコンを買ったところから始まる。
「俺のパソコンもインターネットにつながるようにしてくれよ」
確かに今時の学生にはそれも必要だろう。
「ついでに自分の部屋でできるように無線でつなげて欲しいんだけど」
何という難しいリクエストを言う息子だ。どうすればいいのか不明であったので最初にケーブルテレビ会社に電話すると、
「弊社のホームページにルータの解説が載っているのでそれを見て下さい。ただし、接続については弊社は責任は持てません。」
という愛想のない返事をしてくる。仕方なくホームページを見て確認すると、コレガ社の無線LANでうまくいくようだ。コレガ社のホームページも調べて無線LANセットを購入するが、取扱説明書を読んでもまだわからないところがあるのでコレガ社にfaxで訊ねると親切に教えてくれた。ここまで読んで、気がついたかもしれないが、ケーブルテレビ会社の名前を出さないでコレガ社の名前を出しているのは、ユーザに対する対応の違いを表している。もちろんコレガ社の対応がよかったということだ。
事前準備をして満を持して今日4日に接続チャレンジ。今までのパソコンは有線接続、息子のパソコンは無線接続として2台接続の設定。最初に息子のパソコンも近くに置いてうまくいくことを確認して、その後2階の自分の部屋にもっていって作動することを確認する。木造だから2階でも十分電波が届くようだ。心配していたよりは簡単に接続できた。一安心。
わたしのパソコンも4年前のものだからそろそろ買い換えかなあともいう気もあってこの夏にパソコン店を色々と廻って物色したが、何とか動いているからこのままでもいいかと思って、そのままだ。このHPも十分作成できているからいいだろう。
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