2001年12月30日
暮れも押し迫って、我が家でも大掃除、ガラス拭き、おせち作りなどで大わらわだ。日本国内をずーっと見れば、正月行事でもそれぞれの土地によって色々だろう。こちら関東の風習(といっても私の近所)では、家の門の飾り付けが、藁と若松の枝とシダの葉、そして白い短冊状の和紙でできた極めて簡素なもので、それを門の両側に飾っているだけだ。神道の系統だろう。私の実家(愛知県です)ではもっと違っていたように思うけれど、子供の頃のことだからよく覚えていない。門松を立てていたのかどうかさえ明確ではない。小学生だったときに工作して、ビニールの筒を3本まとめて緑色の塗装をほどこし、「門松だ」といって飾った覚えがあるので、本当の門松というのは立てていなかったように思う。そういえば、普通の家で門松をしている家を今まであまり見たことがないような気もする。現実にはほとんど行われていないような風習でも、本かなんかで知識として知ってしまうと如何にもそうだという気になってしまうけれど、実際は違うんだよね。現実とは別なところで、「日本の正月は、どの家でも玄関に門松をたてて祝うんです」というそれらしい共同幻想ができてしまうということだ。既成概念に引きずられないように要注意ですね。
まあ、あまり難しいことを言わないで、来年がよい年でありますように。
2001年12月23日
先日、機会があって、つくば市にある筑波宇宙センターというところに行ってきた。宇宙での活動を行う国際宇宙ステーションのプロジェクトが米国、ロシア、欧州、カナダそして日本により推進されていて、すでに巨大な宇宙ステーションが空を飛んでいるそうだ。知らなかった。日本もその宇宙ステーションの一部を分担して、長さ11m、直径4m余りの日本独自の実験棟を3年後に打ち上げ、今の宇宙ステーションにドッキングする予定とのこと。
宇宙ステーションでの使用言語は英語で統一。いま空を飛んでいる宇宙ステーションにドッキングするため、製作のための長さの単位はメートルではなくインチが基準になっているとか。ネジもインチネジだそうだ。「メートルとインチと時々間違えることがあるんですよ、ハハハ」と説明の人は言っていたが、わずかな違いでも宇宙では致命的な事故になるんだから心配なものだ。何から何まで米国の強さの前にひれ伏している感じだね。
宇宙飛行士が無重力状態になると、血流が足下に下がらないので顔が膨張するフルムーンフェースというのになるのだそうだ。でも3日もすれば身体が順応して元に戻るとか。女性飛行士の向井千秋さんの飛行前、飛行1日目(フルムーンフェース状態)、飛行3日目(順応した状態)の3枚の顔写真がビデオで紹介されていた。しかし、どう見ても3枚とも同じような顔の膨らみ具合だったのはご愛敬だ。
2001年12月16日
家の目の前にコンビニができて3ヶ月あまり。今のところ大きな問題もなくて一安心なのだが、レシートを放り散らかす人がいるらしく、時々我が家の方にもレシートが風に吹かれて紛れ込んでくる。この前のは、「平日の午前9時半過ぎにハイライトを一箱購入した」というレシートだった。
このレシートを眺めているうちに、購入した人間は一体どんな人間なのか推理したくなってきた。先ずハイライトを吸うというところがポイントだろう。若い人はマイルドセブンなどは吸ってもハイライトは吸わないだろう。吸うとしたら若くとも50歳、実際はそれより上の60歳を過ぎた人間だろう。性別はどうだろうか。男性と見る。女性であればタバコ一つだけではなく、もっといろいろと買い物をしていくだろう。職業はどうか。平日の9時半に住宅街のコンビニで買い物をするというからには、普通のサラリーマンとは考えにくい。工事現場で働いている人がタバコが切れたので買いに来たという推理も成り立つが、朝の休みは10時というのが多いから可能性は少ないだろう。そうすると時間的な拘束の少ない人と推理できる。
なんやかんや考えると、退職したサラリーマンが朝のお茶を飲むときにタバコが切れていることに気がついて近くのコンビニに買いに来た、という推理が成り立つ。それにしてもレシートを散らかすな。
2001年12月9日
この前の木曜日には、小雨が昼に降ったものの夕方にはそれも止んで気温がぐっと下がった。夜家路に帰る頃になると薄く霧がでてほんの少しばかりの異世界の感じを醸し出していた。東京に霧が出るのは珍しい。そういえば京都にいたときは頻繁に霧を経験していたように思う。深い霧に包まれた夜の御所を歩きながら幻想的な雰囲気に浸っていたことが何度もあったように記憶している。
東京と京都では湿度が違うのかもしれないと思って、本棚から理科年表を引っぱり出して調べてみると、月別平均相対湿度(1961年から1990年までの平均)は12月で東京54%、京都70%とはっきりと差がある。1月では東京50%、京都68%だ。冬季で比較すれば全体的に関東の地が乾燥しているのは間違いないようだ。東京には水の豊富な公園というのはあるけれど、苔寺のような湿気におおわれたような風情のところはない。もともとの気象現象は、急に人間が増えたところでそう簡単には変わらないのだろう。
東京に来て気がついたことは夏の夕方コウモリが空を飛び交っているのがよく見られることだ。武蔵野の自然も簡単に消えるわけではない。満員電車に揺られて人工の自然の中で暮らしているといっても、冬の寒いときに少し武蔵野の中を彷徨してみれば平将門から縄文の世界まですぐそこだ。
2001年12月2日
今年の関西学生アメフトは結局関学の優勝で幕を閉じた。この前25日の関学vs.京大戦のビデオ録画したものを見ても、関学との実力差がはっきりとしていた。ちなみに京大の方は1年生QBが出ていたけれども、いい選択だったのかなあ。水野監督に考えるところがあったのだろうけれど。
関東の方は法政の優勝。それにしても日大の凋落ぶりがひどい。12月の8日には立教との2部入れ替え戦を闘う羽目となっている。1978年から82年にかけてショットガンを駆使して甲子園を蹂躙、5連覇を果たしていた頃の憎たらしいまでの強さが夢のようだ。篠竹監督の個人的なパワーで日大をあれほどまでに強くしても、監督が糖尿病で倒れると代わりに支える人達がいない。ガタガタと弱くなるばかりだ。ガタガタガタガタだ。
その点を考えると関学がその強さをずっと維持しているのは大したものだ。何といっても組織力だね。選手を支えるバックがどれくらい厚みを持っているかで決まってくるものだろう。この点はスポーツだけの話ではない、表に出ない部分がどれほど充実しているかが問題なのだ。
今度の甲子園ボウル(関学vs.法政)は12月16日。忘れずにテレビ中継を見なくては。こんな時は当然青の関学の応援だ。きっとKG賛歌が夕闇の甲子園に流れることだろう。きっと。
最近のコメント