２００２年６月３０日
先日、姪の結婚式があって親戚一同が集まった。式の始まる前に親族控え室で、両家の親族がそれぞれ自己紹介をした。
「新郎の姉です」というようなのはわかりやすく、まだ３歳くらいの坊やがまとわりついているのは微笑ましいものだ。そのうち、
「新郎の母方の叔父です」
「新婦の父方の弟にあたります××です」
というようになってくると、家系図を口で説明しているようなもので、わけが分からなくなってくる。
テーブルに桜湯がでていたので香りを楽しんで、口に含む。辻嘉一の「味覚三昧」という本に、桜湯を出すのは関東の風習、京都では結び昆布を湯に入れて出すのだと書いてあったことを思い出す。いずれにせよ、日本古来の伝統というのはそれなりに良いものだ。
「式場にご案内します」という係りの人の言葉に従って式場に行くと、教会式のチャペルだ。融通無碍の世界だね。
２００２年６月２３日
森田芳光監督の「模倣犯」という映画をみた。宮部みゆきという人の原作でこちらの方は読んでいないものの、力作という話は聞いていた。それならばきっと映画の方も面白いはず、と期待していったものの残念ながら肩すかしをくった。才気が空回りといえばそれまでだが、面白さのポイントをこなし切れていない感じであった。
森田芳光の作品では、以前に「（ハル）」という電子メールを使った男女の機微のやりとりを描いた作品があって、こちらの方は見事なばかりにテクノロジーと人間の感情との関係を表現できていて感心したことがある。１９９６年の作品だから、６年経つ。森田監督も老いたか。
昔の大家だった映画監督が、いまでは時代遅れの作品しか作り出せずに「昔の名前で出ています」というようなものを見るのは辛いものがある。市川昆、大島渚などがそうだ。森田芳光がそうなるには、まだ早すぎる。
２００２年６月１６日
デフレの時代になって安いサービスが当たり前になってきている。その低価格を支えているのは人件費の安さだ。マグドナルドでハンバーガーを作っているのは高校生のバイト諸君。ファミリーレストランの厨房で作っているのも、コックさんではなくただのバイト学生。それでもそれなりの安さで提供しているのだから、少しくらい不味くても文句を言わないでね、という世の中になってきている。
どうして改めてこんな事を書いたかというと、ズボンをクリーニングに出していたところ、折り目の線が２本になって仕上がってきたからだ。クリーニング店とはいっても単なるチェーン店の取り次ぎだけ。実際はどこかに持っていってまとめて流れ作業の処理をしているのだろう。職人が丁寧にアイロンがけなんていう話ではない。安いのだから文句を言わないでもらいたい、という世界だ。それは確かにそうなんだけれど・・・
折り目の２本線がどうした、日本戦で頑張ってもらいたいという気持がつい仕事でもでてしまったんだと思えば、どっていうことはない、（でも無理筋だな）。
２００２年６月０９日
昔、岡潔という数学者がいて、考えるためには前頭葉が大切とよく説いていた。前頭葉というのは頭の額側の方で、創造性とかを司るところらしい。最近のテクノロジー発達のおかげで、近赤外光を利用して前頭葉の血流を測る装置が開発されている。このまえ、私も実験台になって脳内血流を測った。
最初に安静状態で測定、次に文章を黙読したり、暗算をしたり、英文を読んだりして血流の変化をみる。実験後、安静にしていても次第に血流が増加する指標が出ていたりして、よくわからないまま終了。血流をみるのだから、脳が活動し始めてから数秒経ってから変化がわかるらしい。閃いた！というような活動は測れないわけだ。持続的な脳の活動、うーむ、うーむというものなら測れるのかな？ということを悩みはじめると血流が増えるんだろう。
今日のＷ杯日本ｖｓ．ロシア戦を見ていて頭に血が上ったというのは、測れるんだろうかね。
２００２年６月０２日
夏のように暑かった今日の黄昏どき、夕食をどうしようかという話になり、急遽、家族でファミリーレストランに食事に行くことになった。でも、イングランドｖｓ．スウェーデン戦が６時半から予定されているので早めに帰ろうと相談、あたふたと食事をして後半戦に間に合うように帰った。帰りしなに見るとレストランの入口に食事待ちの人達があふれていた。サッカーのＷ杯なんか関係ありませんという人達も多いのだろう。テレビだけを見ていると、サッカー特集ばかりだからみんなそうかと思うけれども、それが間違い。
最近はサッカー中継ばかりとなって、ラグビーのＷ杯予選や社会人アメフト決勝パールボウルの試合はテレビ放映すら行われない（衛星放送での放映はあるようだけれど）。マイナースポーツであっても深夜の録画放送だけでもしてもらいたいものだ。
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