2004年05月30日
土曜日の朝は近所のコンビニに日経新聞を買いに行き、午前中ゆっくりと読むというのが日課だ。昨日もいつものように新聞を買い求めに行くと、これが見あたらない。スポーツ新聞がいつもよりも数多く出ているが、普通の日刊の新聞が少ない。目的の日経新聞もない。中に入ってオーナーらしき人に聞いてみると、「日経は置かないようにしたんですよ」との返事だ。コンビニ側も売れる新聞しか置かないようにしているのだろう。昼食をすませてから駅前の方に買いに行くと、既に売り切れ。しかたなく新聞の置いてある喫茶店に入り、手垢にまみれてヨレヨレになった新聞を見ながらコーヒーを飲んで目的を達成。最近は「私の履歴書」で画家の野見山暁治が書いているのが面白い。実際はどんな人かは全く知らないが、これを読む限りユニークな人のようだ。
2004年05月23日
ブックオフの105円コーナーで森嶋通夫の「智にはたらけば角が立つ」というのを見つけて、魔物に惹かれるように買ってしまった。森嶋通夫はイギリスで活躍した経済学者という知識はあったが、なぜイギリスに活動の場を移したのかという事情が、30年前の京大、阪大の経済学部の人間関係と絡めて克明に書いてあって一気に読んでしまった。京大から阪大に移り、阪大の社会経済研究所(社研)の創設に大いに関与したものの、市村眞一との内部抗争の果てにイギリスに飛び出したという経緯が書いてあった。森嶋も市村も近代経済学者として分類されるようだが、市村は皇国史観で有名な平泉澄の系列の反マルクス主義者であったようだ。この市村という名前はどこかで聞いたことがあるなあと思っていたら、後に京大の東南アジア研究センター所長になった男のようだ。わたしが学生の頃、市村を糾弾するビラを読んだことがあって、何のことやらさっぱり分からずじまいであったが、ようやく思想的な背景が理解できた。阪大の社研とは何かということも含めてどうも私は理解が遅いね。
2004年05月16日
年金問題が喧しい(かまびすしい)。年金システムはわかりにくくて素人にはとても理解できないから、誰にでもわかりやすい未納問題をマスコミでも盛んに取り上げている。おかげで福田さんはこれ幸いとばかりに官房長官を辞めてしまうし、菅さんは粘ったものの民主党代表の地位を首にさせられるし、次は誰だという感じだ。
最近ではテレビのキャスターまで「実は私も未納でした」と告白するようになっている。単なる女性キャスターまで自分の年金未納について社会的責任をとらないといけないとは、なんともすごい世の中だ。総懺悔という感じだ。おかげで小宮悦子さんは46歳、テレビ東京の小谷真生子さんは39歳というのがわかった。安藤優子さんは45歳だそうだ。え、それで何だっけ。
2004年05月09日
江畑謙介の「日本の軍事システム」(講談社現代新書、2001年)を読んだ。プロの専門知識には驚いたね。空中給油機に始まって、IT化に伴う情報活用戦略、ヘリコプター護衛艦などなど知らないことのオンパレードで目から鱗がぼろぼろと落ちた。この本を読むと、兵器開発が予想以上に進んでおり、特に米国の突出した技術にはどの国も歯が立たないだろうという気がしてくる。レーダーに対して感知されにくいステルス技術についても、へー、へーという感じであった。軍事評論家ならば、戦闘機を一目見るだけでステルス性能がどうのこうのと評論できるのだろう。
この江畑謙介本人は、別に日本の軍事産業を推進しろと言っているのではなく、納税者である日本国民が決めるべき問題であるというスタンスに立っている。議論をするには先ず正確な事実認識が必要だということだ。それがないと、観念論の戦いになるだけで、それはいい結果を生まないだろう。
2004年05月02日
念願の植田正治写真美術館に行って来た。味わいのある写真が並んでいて大いに満足。ただし美術館へのアクセスには文句もある。車で行く観客を想定しているのか、鉄道利用者にはどうしようもない。最寄り駅の北本駅には普通列車しか停まらないので2時間に一本くらいの電車に乗るしかない。駅から3.5kmの距離だが歩くと40分かかるそうなのでバスに乗ろうとすると3時間に一本くらいだ。仕方なくタクシーで行こうとしても駅前には見あたらない。電話で呼び出すしかないが、15分ほど待たなくてはならない。乗ってしまえば5分もかからずに到着したが1040円とられた。しゃくに障ったので帰り道は下り坂をだらだらと40分歩いて駅に戻った。
美術館の売店では関連書籍も売っていた。鷲田清一の「まなざしの記憶」という本も出ていてしばらく立ち読みをする。鷲田清一は実は美術部のOBらしい。そうなると「鷲田さん」と呼ばないといけないか。こんど叙勲を受けるらしいですね。
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