2011年04月24日
暖かくなって日差しも明るい。デッキチェアを庭に出して本を読むのに好都合の季節だ。最近読んでいるのが「レッドムーン・ショック スプートニクと宇宙時代のはじまり」という本。1957年のソ連のスプートニク打ち上げとそれに驚愕するアメリカの事情とが、関係する技術者(ソ連側がコロリョフ、米国側がフォン・ブラウン)や軍人、政治家とともに細部にわたって書かれている希有な本だ。著者はマシュー・ブレジンスキーという米国のジャーナリスト。人工衛星を打ち上げるというのは単純に技術的な話ばかりではなく、政治状況も大きく左右していると言うことがよく理解できる。要するに人工衛星を打ち上げるということが、軍事的、政治的に何を意味しているのかが洞察できる人が少なかったと言うことのようだ。新しいテクノロジーに対して立ちすくんでいるのは、なにも福島原発だけの話ではないことがよくわかる。
2011年04月17日
とにかく東日本大震災は大変なことのようだ。地震、津波そして原発と三重苦を味わうことになってしまったわけだ。とくに福島第一原発はこれからが長期戦となりそうで、しかも第1号機から第4号機まで日替わりで問題が発生している。どうも一番の問題は第2号機らしい。今でも高濃度の放射能を含んだ水が漏れ出でているようだ。さらに海上への漏水を防ぐための防水対策のあおりで、行き場を失った水がピットの上端まであと85cmのところまで上がってきているらしい。
巷間、コップの中の水が半分だけ入っているときに、「半分しかない」と悲観的に思う人と、「まだ半分もある」と楽観的に考える人があって、楽観的に考えるべきだという教訓がある。今回の例にならっていえば、「もう85cmしかない」と考えるか、「まだ85cmもある」と考えるべきか、ということだが、言うまでもなく前者だろう。
2011年04月10日
春は異動の季節で新しい出会いがあり別れがある。いままで熱心に仕事をしてもらっていた人も新天地に移ったり、お目出度で退職の人もいる。今までご苦労さまでしたという感謝の気持ちを送ろう。それでも新しい人生を進んでいくわけだからそれはそれで新鮮なものだ。しかし永久の別れになる人もいる。つい最近同じ年齢の人の訃報に接して言葉も出なかった。一月足らずの入院であっさりとあの世に逝ってしまうとは。というわけで呆然とした気持ちでここ数日過ごしている。
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