2010年11月28日
名古屋のボストン美術館でデューラー展を見たのが約7年前。今回、上野の国立西洋美術館で開催されているオーストラリアのヴィクトリア美術館収蔵のデューラー版画展を見た。何回見てもすばらしい。木版と銅版とがあり、木版の方は刻まれている線が力強く鮮明だ。銅版の方は繊細で緻密だ。とにかく緻密な作業に裏打ちされている作品群だ。年譜を見るとデューラーは57歳で亡くなっているらしい。よほど根を詰めて仕事をしていたんだろうね。
他の展示室も廻ったところ19世紀の版画の陳列室でシャルル・メリヨンの「吸血鬼」を見つけた。ノートルダム寺院からパリの街並みを吸血鬼が見下ろしている代表的な版画だ。本で見ることはあったものの実物を見るのは初めて。これも暫しへー、ふーんと感動に浸った。
2010年11月21日
「雨が降ったら天気が悪い」というのは至極当然の話でなにも疑問を挟む余地がないのだが、「では、どうして雨が降るんですか?」と聞いたときに「天気が悪いからですよ」と答えられたら、なんとも言いようがない。返事になっていない回答だ。
最近、これに似たようなやりとりを経験することがあってストレス100%であった。さらに問題なのは、相手が全く不思議に思わないということだ。「さっきから何回も答えているじゃないですか」と言われて、こちらは更にイライラとした。相手から見れば分からず屋の男だと思われたかもしれない。とにかくストレスの溜まった一日であった。
2010年11月14日
面白いソフトを見つけた。音声合成ソフトVoice Textというソフトで、文章を入力するとパソコンからその文章の音声が流れてくるというものだ。今までも各種の合成音のものはあったが不自然な感じがどうしてもつきまとっていた。このソフトはイントネーションやアクセントも正確でしかも流暢だ。サンプル版でも短文をいれるとそれにあわせて女声のアナウンスが流れてくるので面白い。女声だけではなく男声も選択可能だ。日本語だけではなく英語や韓国語もある。ためしに英語の文章をいれてみるとそれらしい英語でアナウンスしてくれる。ふと英文を日本人の話者で聞いてみると、いかにも日本人らしい英語の発音となるので笑ってしまう。国際会議での日本人の発表も同じような英語に聞こえるから、忠実に日本人の発音を再現する優れもののソフトだ。
2010年11月07日
ひょんなことから韓国は釜山ビエンナーレを見る機会があった。今回は日本人がキュレータを務めているらしい。作品はといえば、絵画あり映像あり工作物あり彫刻ありというわけでビエンナーレらしい意欲的な作品が並んでいた。しかし、単純に感激するほど私もヤワではない。要するにセンスはあるにしても感動するものがないなあというのが正直なところだ。昔からいろいろとビエンナーレ展を見てきたが、どのビエンナーレ展でも同じ印象を受ける。前衛かと問えば、昔からスタイルが変わらないことを考えると前衛調というのも適当ではないような気がする。きっと将来振り返ってみたときには、ビエンナーレ様式というジャンルを定義するのだろう。
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