2008年05月25日
任天堂DSの脳トレで有名な川島隆太の講演を聴く機会があった。ストーリー展開の面白さについ時の経つのを忘れる一時間であった。高齢の認知症患者に声に出させていろいろな課題を与えると、寝たきりの人でも脳が活性化されて起きあがるようになるという話もあった。
どうして講演内容に引きずり込まれるのだろうとよく考えてみると、最初に聴衆の不安感を刺激するのが特徴だとわかる。高齢者になると大変なことになりますよ、という不安感を煽りつつ、「それでも希望はあります、それは脳を活性化させることです、とくに前頭前野を刺激することです。」という展開に一気に持っていくところがすごいものだと思う。マスコミにもてはやされるはずだ。それはそれとして、声に出して喋るというのは確かに脳が活性化されるだろうと思う。その点は私も100%賛成だ。
2008年05月18日
連休中に読もうと思っていた「守城の人」(村上兵衛著)をとうとう読み終えた。明治の軍人柴五郎を扱った伝記で655ページもの大作だった。昔、同じ柴五郎の「ある明治人の記録」(石光真人編著)を読んで感銘をうけたのであらためて別の本を読んだというわけ。柴五郎の名前を有名にしたのは、1900年の北京における義和団事件だ。その籠城戦で連合軍の重要な役割を果たしたのが日本軍でありその指揮をとったのが柴中佐である。ということはさておき、日清戦争のすぐ後で台湾を占領にいく話も書いてある。この戦役での日本軍の損害は戦死57名、病死338名ということだが、その中の一人が私の先祖親戚の一人であるはずだ。故郷に立派な招魂碑が建っていてそれと知れる。歴史と実際の記憶とがつながるのも面白いものだ。
2008年05月11日
久し振りに読みでのある本を手にすることができた。角川SSC新書で「水戦争」(柴田明夫著)という本であるが、一度読了してからもう一度鉛筆を片手に再読した。単純に水が不足しているという問題ではなくて、そこには世界的規模の人口増加、中国・インドなどの急速な工業化、地球温暖化、資源ナショナリズムの問題が絡んでおり、水の問題は必然的に穀物供給の問題につながることが説明されている。ヴァーチャルウォーターについての記述もある。いま徐々に日用品に関係する消費者物価が上がり始めているが、その原因の一つは穀物価格の上昇にある。その原因が水の問題につながっているそうだ。
いろいろなエピソードが書いてある中で一番印象に残ったのが、中国の黄河が上流域における農業用水確保のために中下流の水量減少を引き起こし、大河が干上がってしまう現象も頻繁に起きているのだそうだ。スケールの大きな話で一度見てみたいものだ。
2008年05月04日
連休の谷間の平日は飛び込んでくるメールも少なくて仕事に集中できる。気がつけば、毎日何通かは必ずやってくる怪しげな勧誘メールもこの連休はピタッと来なくなっていた。怪しげなメールは会社組織でやっていたのか、或いは単独犯で稼いだ金でどこかに旅行中なのか。
連休もすでに後半。遊び半分仕事半分の連休で、このペースはこの数年変わらないものの、まとまった時間が貴重なので分厚い本を読んでいる。面白い読後感があれば書くことにしよう。
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