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pである、ただしq

大澤真幸『夢よりも深い覚醒へ-3.11後の哲学』のなかの「Ⅱ原子力という神」で紹介されている「原則的にはpである、qは例外である」という原理。 原子爆弾による被爆体験を持つ日本人が、憲法や非核三原則で平和を希求しながら、なぜ熱心に原発建設に邁進してきたか。そこには、「一切の核に反対である。ただし原子力は別だ。」とする心情が背景にあった。 「原子力の平和利用」について、今更ながら歴史を振り返ってみる […]

『ボン書店の幻』

神保町の古書店街のカンタム書店でこの本を購入した。1992年白地社から出ていたものを2008年にちくま文庫から出たもの。1930年代のモダニズム出版社ボン書店から鳥羽茂が自らの好みで印刷から装丁まで行って、自分の好みで本を生み出していた。本への思いは、ケルムスコット・プレスから詩画集を出したウィリアム・モリスの活動を思い出させる。 著者の内堀弘は、『石神井書林日録』で有名な古書店主。映画が生まれ、 […]

小出裕章「原発はいらない」を読んで

2012年2月26日 もうじき東日本大震災が起きてから一年だ。福島第一原発の事故も沈静化に向かっているようだがまだまだ油断できない。当時は原発廃絶という雰囲気があったものの、今では「そうは言ってもエネルギーの安定化を考えると原発は必要じゃないか」という意見も盛り返しているようだ。原発立地の地元からしてみれば、関連する交付金等で経済的に潤うのだからそう簡単に止めましょうというわけにはいかないのかもし […]

「漆芸中島」というところで作っている箸

2012年2月19日 岩波書店の岩波新書、中央公論の中公新書、講談社の現代新書の老舗が「知に歴史あり」というタイトルでフェアを行っているそうだ。他にも数多の新書がある中で、自分たちは正統であるという雰囲気が漂っている。それはそれで立派なことだから文句は言うまい。この三新書から見れば端っぱの幻冬舎新書の「考えないヒント」(小山薫堂2006年)が本棚にあったので、再度読み返してみたところ、あらためて面 […]

「世界の都市の物語 ソウル」を読んで

2012年1月22日 以前、木村尚三郎「世界の都市の物語 パリ」を読んで、あまりの内容のなさに憤慨した覚えがある。今回、ブックオフでそのシリーズの「ソウル」を105円で見つけたので懲りずに購入。ソウルの景福宮などには行ったことがあるので興味も湧いたというわけ。予想以上に内容がよかった。著者名は○在彦という人(名字の漢字変換ができないので○で表現)。今まで知らなかった韓国の政治状況とくに李氏朝鮮時代 […]

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